Marc Monzo Jewelry Exhibition ‘MOON’

会期: 3月25日(金) - 4月10日(日)

ギャラリードゥポワソンでは、『Marc Monzo´ Jewelry Exhibition‘MOON’』を開催いたします。

タイトルの『MOON』は、この展覧会のために制作された新作のブレスレットのひとつで、モンゾが好んで度々用いるモチーフです。モンゾの生み出す極限まで削ぎ落とされたシンプルなラインと、フォルムから作られたジュエリーは、彼のアイデアの可能性を無限に拡げてきました。日本文化に大変興味を持つモンゾの作品には『省略の美』があります。優れた浮世絵師は、刷る時に「一色抜く」ことをしました。この色を加えれば作品が完璧になるという時に、あえてその一色を加えない。すると、作品がかえって引き立つのです。そういった間や空間、静けさに美しさや洗練を感じる日本人の美意識に通じる感覚を、モンゾは持ち合わせています。

今回日本ではじめてのお披露目となる『BLANK』シリーズは、モンゾらしい独自の美の捉え方が実に興味深い作品です。一般的にはプロトタイプ (原型)を作った後、作品はよりきれいに整えたものを完成としますが、モンゾの場合、紙でプロトタイプを作り、それをそのままの状態で金で再現しています。薄い金板の工業製品らしい、完全にフラットに磨かれた板の完璧さに触発されてアイデアが生まれ、それを用いたプロトタイプの持つ、未完成の習作のような性質を美しいと感じたモンゾは、その魅力を損ねないように金に置き換え、極めてシンプルで独自の美を持つジュエリーが生まれます。

これまでミニマルでアーティステックな作品を発表し続けてきたマーク・モンゾは、ついに今年、優れた国際的な作家に贈られる Francoise van den Bosch award 2016を受賞し、ますます活躍が期待されるジュエリ―アーティストとして注目されています。オープニングパーティにはマーク・モンゾも来日し、日本未公開の新作30点が作家自身で展示されます。ぜひこの機会に会場にてご覧ください。

■ Marc Monzo´ / マーク・モンゾ
1973年スペイン・バルセロナ生まれ。
1993年~1996年まで、Massana Design Schoolにて学ぶ。国際的に注目され、現在はスペインのコンテンポラリージュエリー界を率いる存在となる。国内外で多数のギャラリーや美術館での展覧会に参加。

2006年、Catalan Jewelers’ Associationより、デザイン部門賞受賞。その他、Very Lustre、 Chi Ha Pauraへのコレクションを制作。
また、世界各地の学校で教鞭をとる。(Kostfack College(ストックホルム)、Hiko Mizuno Jewelry College(東京)、Gerrit Rietveld Academie(アムステルダム)

2008年、Klimt02 Publishers(バルセロナ)より、個人作品集「Marc Monzo Jeweler」が刊行された。

2016年、Francoise van den Bosch award 2016受賞。

主な展覧会:
Museum of Decorative Art(ニューヨーク)、 Caixa Forum(バルセロナ)、Danish Museum of Art & Design(コペンハーゲン)、Stedelijk Museum(デンボス)、Belem Cultural Center(リスボン)。

主なギャラリー:
Louise Smit、 Galerie SO、Sofie Lachaert、 Klimt02 Gallery(以上、ヨーロッパ)、gallery deux poissons(東京)、Ornamentum、 Jeweler’s Werk(以上、USA)等。

パブリックコレクション:
Francoise van den Bosch Foundation、 Stedelijk
Museum’s - Hertogenbosh(オランダ)、 Museum of Decorative Arts of Barcelona(スペイン)

◎オープニングレセプション 3月25日(金)18:30-20:30 
ギャラリードゥポワソン1F

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