Karl Fritsch ・ Max Walker Exhibition -%-

このたびギャラリードゥポワソンでは、二人のジュエリー作家カール・フリッチとマックス・ウォーカーによる展覧会「%」を開催いたします。
カール・フリッチは、その唯一無二の作品で知られ国際的なコンテンポラリージュエリーの世界で際立った存在感を持つ作家の一人です。そのカールを父に、同じくジュエリー作家であるリサ・ウォーカーを母に持つマックス・ウォーカーは、ジュエリー制作が身近な環境に育ち、やがて父の仕事を手伝いながら様々な技術を学び、自身もジュエリー作家として制作を行なうようになりました。

キャリアや表現の違いはあれ、両者に共通するのは作る喜びが見る側にも伝わってくるような自由な遊び心のある創造性です。
カールはこれまでの宝飾の常識を逸脱したユニークな制作手法によって、貴金属と宝石を大胆に合わせたリングを次々に発表しており、その情熱的な探究心はとどまることがありません。指輪にこだわることに概念的な理由はなく、ただ指輪と自分自身との間に強い絆を育んできただけと言うカール。「それぞれの指輪がピッタリの指を見つけられた時こそが幸せな瞬間」というシンプルかつ強い動機を持ち続け、日々作業机に向かっています。本展ではパールを用いたリングも複数お目見えします。



一方マックスは、造形的なフォルムにミル留めされた色石がカラフルにきらめくシルバーリングを中心に発表します。幼い頃に父のアトリエの傍らで遊んでいた時から、柔らかい蝋を手で成形する工程に創造の自由を感じて魅了されてきたマックスにとって、ロストワックス鋳造が主な技法となっています。さらに石留めによって作品に色彩や質感を加えられるようになり、現在の作風が完成しました。また、様々な分野のアーティスト達とのコラボレーションも積極的に行ない、そこから受ける刺激がミックスされ、独自の個性を確立しています。


本展は、マックス・ウォーカーにとって国外での初めての作品紹介の機会であり、初の親子での二人展として企画いたしました。ニュージーランド・ウェリントンにあるそれぞれのアトリエで本展に向けて制作された作品が並びます。世代を超えて受け継がれるヘリテージとふたりの異なる感性が交差するような作品群をぜひ会場にて多くの方にご高覧いただけましたら幸いです。


Karl Fritsch & Max Walker Exhibition
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2025. 11. 8 sat. – 11. 23 sun. 12:00 ~ 18:00
月曜休廊 / Closed on Monday
オープニングレセプション / Opening Reception
11. 8 sat. 17:00 ~ 19:00
会場 / Venue
gallery deux poissons
東京都渋谷区恵比寿2-3-6 1F
Tel. 03-5795-0451
作家在廊日 / The designer will be at the gallery on
11. 8 sat. 12:00 ~ 19:00 / 11.9 sun. 12:00 ~ 18:00
※ 在廊日時は変更する可能性がございますので、最新の情報はSNS、もしくはギャラリーに直接お問い合わせください。
※ Dates and times when the artist will be present are subject to change, so please check our SNS or contact the gallery directly for updates.
※ 会期中一部の作品は、ONLINE SHOPからもご購入いただけます。
(販売開始予定日時:11/12 (wed) 12:00 – )
Karl Fritsch | カール・フリッチ
1963年ドイツ・ゾントホーフェン生まれ。ニュージーランド在住。1982 – 85年プフォルツハイムの金工学校に学び、1987-1994年ミュンヘンの美術アカデミーにてヘルマン・ユンガーやオットー・クンツリに師事。世界各地の美術学校で教鞭を執り、国際的に作品を発表しており、その作品はニューヨークのメトロポリタン美術館、アムステルダムのステデリック美術館、ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館、ビクトリア国立美術館、ニュージーランド国立博物館テ・パパ・トンガレワなどの公共コレクションに収蔵されている。指輪に焦点を当てた作品制作において、フリッチは、貴重さや慣習という認識を巧みに操りながら、趣味、美意識、欲望を探求している。その非常に魅力的なリングは、数々の賞を受賞。2006年フランソワーズ・ヴァン・デン・ボッシュ賞を受賞。2024年には、パリのパレ・ド・トーキョーで開催された LOEWE CRAFT PRIZEの最終選考に選出された。また近年、アーティストのフランシス・アプリッチャードや家具デザイナーのマルティーノ・ガンパーなど、さまざまなアーティストともコラボレーションを行なっている。
Max Walker | マックス・ウォーカー
1999年ドイツ・ミュンヘン生まれ。ニュージーランド在住。ジュエリー作家の両親のもとに生まれる。幼少期からジュエリー工房に触れ、徐々に独自のジュエリーに対する創造的な視点が築かれた。2017年頃から父親であるカール・フリッチのジュエリー工房で、石留め、やすり、鋸、鋳造などの作業を手伝いながら学び始める。2019年より父の工房の一角で自身の作品制作を始める。2023年自身の工房を設立。2025年よりウェリントン中心部にある「SECTOR 22」という幅広いクリエイティブな分野のアーティスト達とのシェアスタジオに制作の拠点を移す。2023年パブリックな場での初めての作品発表として二人展「I LOVE MY MUM」開催(ウェリントン)。2025年初個展「Shiny Objects」(Public Record /オークランド)。セラミックアーティスト、フォトグラファー、映像作家などさまざまなメディアのアーティストとのコラボレーションを積極的に行ない、表現活動を展開している。