Exhibitions

     

Men's Jewelry Group Exhibition
2020年10月23日(金) ― 11月8日(日) 12:00-19:00
月曜日休廊





数多い愛の言葉よりも、物言わぬ宝石のほうが
とかく女の心をうごかすものだ


シェイクスピアは、喜劇「ヴェローナの二紳士」でこんなセリフを書いている。いつの頃からか、宝石やジュエリーは女性が特に好むものというイメージがついてまわるようになった。しかし装身具として世界の歴史を振り返ってみると、そこにジェンダーは介在しない。日本においても縄文や弥生時代にはすでに装身具が存在し、明治の洋装文化に伴ってジュエリーの概念は広がった。

現代においてはジュエリーの価値を金銭で語りすぎる節があるが、自然が生み出した素材と作り手が織りなす美しい世界において、それは無粋というもの。作り手が出会った素材に造形が加わることで紡がれる物語を楽しむ。そこに目を向けると、美しいものを纏う喜びやコレクションする奥深さに気づかせてくれる。

たとえば今回出展している鎌田治朗の作品を見てみよう。光学ガラスやカメラの精密レンズを再利用しジュエリーを生み出す彼の作品は、コンテンポラリーな感覚に気づかせてくれる。イギリスとベルギーでジュエリーを学んだクラウド・シュミットの作品は、構築的なフォルムと貴金属の美しい重量感が彼の感覚で定められており、そのバランスがもたらす美しさに一目で魅了される人も多い。

冒頭のセリフに戻ろう。ジュエリーで、男心はうごかないものだろうか?その答えは、本展に集う8組のアーティストやブランドの作品を実際に見て判断してほしい。国内外で活躍する作家の作品から、今回はあえてメンズジュエリーと銘打ってセレクトしたのは、この奥深い世界をもっと知ってほしいという願いから。“美しい”には、理由がない。


M
en's Jewelry Group Exhibition

会期 
2020年10月23日(金) ― 11月8日(日) 12:00-19:00 月曜日休廊

会場 
gallery deux poissons
東京都渋谷区恵比寿2-3-6 1F
tel. 03-5795-0451



Monochrome / Ring / pt950. silver


ATAKA / アタカ

1989年石川県生まれ。安宅洋輝によるジュエリーレーベル。2008年よりFORME metal art smith 南口寛之氏からジュエリーを学び、2018年に自身のブランドをスタートさせる。ミニマルやポストモダン、コンセプチュアルなどの要素からアプローチする。数値化した素材を一から作り出し、物事と思考の間を行き来する作品を制作する。冶金(やきん)という特殊技法を使い、独自で金属調合を行い素材から制作した作品は、既製品にはない独自の色味が魅力。
https://ataka-jp.com

在廊日
10月23日(金) 12:00~19:00
10月24日(土) 12:00~19:00

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Blank / Ring / glass, silver
Blank / Ear cuff / glass



bubun / ブブン

陣 めぐみと、陣 信行によるユニット。ともに2013 年から皮革製品製造会社で染色職人を務め、 2016 年にbubunを立ち上げた。bubunとは、文字通り「部分」に対する二人の関心を象徴的に示している。彼らが「部分」に魅かれるのは、それが全体と呼ばれるものの犠牲となることなく自律的な美を発現し、環境と調和しながらより大きなスケールにおいて新たな美を獲得する時。同時にそれは美しい領域を構成する「部分」にフォーカスすることにより、次々と新たな美が発見できる時とも言える。彼らはそうした「部分」から「部分」へと跳躍する絶え間ない美の獲得・発見の連続性の一つの起点となりうる作品を作ることを目指すとともに、その作品があらゆる意味において身に着ける人自身の " 部分 " となることを願っている。
https://bubun.works

在廊日
10月23日(金) 14:00~18:00

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Rolling ring triangular / Ring / K18YG


Claude Schmitz / クラウド・シュミット

1972 年ルクセンブルク生まれ。Royal College of Art(イギリス)と Koninklijke Academie voor Schone Kunsten(ベルギー) でジュエリーを学び、2001年よりルクセンブルクを拠点にアーティスト/デザイナーとして活動。抽象的な幾何形体や、自然物からの引用などの有機的なモチーフも制作しており、構築的な造形の高い技術に裏打ちされた作品は、洗練されかつ重量感がある貴金属の魅力にあふれている。シュミット自身が「ミニマリスト・バロック」という言葉で表すように、その作品は「最小限(ミニマム)」でありながら「装飾的、装飾過多(バロック)」である、という二面性を有している。ルクセンブルクを拠点に活動し、国内外で数多くの展覧会に参加。その作品は、大英博物館、ルクセンブルク国立歴史・美術博物館等にコレクションされている。
http://www.claudeschmitz.com

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Implosion chain / Bracelet, Ring / silver


GIFTED / ギフテッド

1983年生まれ。増﨑啓起によるジュエリーブランド。1999年より国内ジュエリーブランドの職人としてキャリアをスタートさせる。2001-05年専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジにて故・中村隆一郎に師事、コンテンポラリージュエリーを学ぶ。同校を卒業後、国内外のギャラリーやミュージアムでの作家活動を経たのち、2011年に自身とジュエリーの最初の接点であった商業的な領域におけるジュエリーやファッションの文脈に回帰しGIFTEDを設立。数十年に渡って流通し続けるようなヴィンテージや民芸品としてのジュエリーにおける構造や様式を包括的に参照し、複数の異なる価値観を調和あるいは脱構築することにより現代における新たな普遍性を備えたジュエリーを追求している。
https://www.giftedofficial.jp

在廊日
10月24日(土) 12:00-19:00
10月25日(日) 12:00-19:00

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Spiegel cuff / Cufflinks / camera lens, mirror coating, silver


Jiro Kamata / 鎌田 治朗

1978 年生まれ。1998 年に山梨県立宝石美術専門学校を卒業後、98-99 年フォルツハイム造形大学ジュエリー科に学ぶ。 2000-06 年ミュンヘン国立造形美術大学にてオットー・クンツリに師事、2006 年にマイスターシューラーを取得、修了。2009 年よりミュンヘン国立造形美術大学ジュエリー科で助教を務めた。日常的なモチーフを新たな視点から解釈し直し、遊び心がありながらも無駄のないフォルムのジュエリーへと置き換えている。長く海外に拠点を置き、独自の感性で存在感のあるジュエリーを生み出す。ミュンヘンを拠点とし、オランダやヨーロッパを中心に各国で精力的に展覧会を行い、新作を発表している。ドイツ、 オランダ、アメリカ、台湾の美術館のパブリックコレクションなどに所蔵されている。
https://www.jirokamata.com

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Matinee / Necklace / pearl, K18YG


Lin Cheung / リン・チャン

1971 年イギリス・ハンプシャー生まれ。1991-94 年 University of Brighton で木工/金属/ / 陶芸/プラスチック科を専攻した後、1995-97 年ロンドンの Royal College of Art でジュエリーを学ぶ。2009 年より Central Saint Martins College of Art & Design で講師を勤める。ジュエリーとは何か?を常に追い求め、ジュエリーの持つ最大の可能性をデザイン・クラフト・哲学 で表現する。日々の生活の中に存在する物体との平凡あるいは非平凡な関係に注目し、アイディアを形にすることで新たな意味を見出す。その哲学的でコンセプチュアルな表現力で数々の賞を受賞し、近年では 2012 年ロンドンパラリンピックのメダルデザインを手掛けた。

http://www.lincheung.co.uk

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Road to the moon / Boise foothills / アビイ・ロード / ハーフモミの木
Bracelet / ガラスビーズ、真鍮ビーズ、トナカイ角ボタン、 ウルトラスエード(人工皮革)、 糸(コットン)、 テグス


sisino / シシノ

フランスオートクチュール刺繍に魅せられ、刺繍アトリエにて刺繍技術を学びながら、2019年より作品の販売をスタート。 ヴィンテージビーズやスパンコール、刺繍糸などそのとき手に入った素材を用いて、記憶に残る風景、日常でふと目についたモノやイメージなどをモチーフに刺繍作品を制作している。シンプルに見えて実は遊びが隠されているデザインが特徴的。
https://www.instagram.com/sisino_embroidery/

在廊日
10月24日(土) 12:00~19:00

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Leaf / Bracelet, Ring / silver
Vine / Rng / silver, K18YG


Wataru Yamazaki / 山崎 航

1978 年生まれ。2000 年専門学校ヒコ・みづのジュエリーカレッジを卒業後、鍛金家である井尾建二と彫金家である泉良一に師事。 2002 年、WATARU YAMAZAKI JEWELRY を設立。『伝統工芸金工展』や『伝統工芸新作展』に連続入選。 2009年日本橋三越にて合同展。重要無形文化財伝承者養成事業参加。社団法人日本伝統工芸会準会員。青山彫金教室講師。 全て自然よりモチーフを得て、それを直線や曲線へと置き換えたシンプルなデザインのジュエリーを展開。貝殻や草花など、自然が持つ完成美を、独自のバランス感覚と卓越した日本の伝統彫金の技術でジュエリーに取り入れている。光沢を抑えた、ピュアシルバーやグリーンゴールドの花々は、控えめでありながらも、思わずじっと見入ってしまうような存在感がある。  
http://www.wataruyamazaki.com

在廊日
10月31日(土) 14:00~19:00
11月1日(日) 14:00~19:00

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